口腔ケアの定義
口腔ケア(こうくうけあ)
/ oral health care / 口腔清掃 / オーラルケア /
狭義での内容は「口腔清掃」、広義ではそれに「口腔機能訓練」を加えるのが一般的な捉え方である。
未だ統一された定義はなく、その捉え方も職種によって異なる場合があります。その理由としては、保健・医療・福祉の共通言語である「ケア」という用語によって、どの分野にも抵抗なく受け入れられ、それぞれの現場のニーズに合わせて使い分けられたという事情が考えられます。
各分野で提案されている口腔ケアの定義を整理しますと、現状では狭義と広義の2つの枠組みで捉えることができます。
狭義:口腔疾患および気道感染・肺炎に対する予防を目的とする口腔清掃や口腔保健指導を中心とするケア
広義:口腔疾患および機能障害に対する予防、治療、リハビリテ-ションを目的とする歯科治療から機能訓練までを含むケア
狭義と広義の分類とは別に、口腔ケアの内容を明確に区別するために、口腔清掃を中心とするケアを「器質的口腔ケア」、口腔機能訓練を中心とするケアを「機能的口腔ケア」、また歯科医師、歯科衛生士、看護師などの専門職が行う広義の口腔ケアを「専門的口腔ケア」と称して使い分けることもあります。
引用:厚生労働省ホームページ
口腔ケアを簡単にまとめると
口腔ケアには大きく分けて2つになります。
「口腔の清掃を中心とするケア」
「口腔の機能訓練を中心とするケア」
今日からはじめる口腔ケア。健康はお口から。
口腔ケアで健康(口)革命
歯や口腔が健康であること。そのことがカラダ全身の健康と密接に関係していることがわかってきました。
口腔のケアを怠り、口の中がいつも不潔な状態であると、とても容易に歯肉炎になり歯周病へと発展していきます。また、治療をせずにほったらかしにすると重症な歯周病にも移行しやすいのです。
歯周病があると、動脈硬化や糖尿病。そして認知症のリスクも高まります。本当にカラダ全身の病気は、口腔から始まっています。まだ、始めていない方は今日から口腔ケアに取り組みましょう。
歯周病は細菌感染による慢性の炎症のことです
歯周病と糖尿病の関係
歯周病は糖尿病の合併症の一つ
歯周病は以前から、糖尿病の合併症の一つと言われてきました。歯周病が重症化すると血糖のコントロールが悪くなります。
データとして、糖尿病の人はそうでない人に比べて歯肉炎や歯周炎にかかっている人が多いという疫学調査が複数報告されています。
さらに最近、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという逆の関係も明らかになってきました。つまり、歯周病と糖尿病は、相互に悪影響を及ぼしあっていると考えられるようになってきたのです。
歯周病治療で糖尿病も改善することも分かってきています。
口腔ケアの目的
口腔ケアには、以下の10の目的があります。
①むし歯、歯周病の予防
②口臭の予防
③味覚の改善
④QOL向上 ※QOL(Quolity of life)とは、「生活の質」「生命の質」のこと。
⑤唾液分泌の促進
⑥誤嚥性肺炎の予防
⑦会話などのコミュニケーションの改善
⑧口腔機能の維持・回復
⑨唾液分泌の促進
⑩口腔内細菌による感染の予防
口腔ケアを行う最大の目的は
QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を高めて、 口腔から、全身の健康維持をすることです。
ご自分のお口と歯で食事をすることは、からだが健康であるために欠かせない重要なことです。 また、口を思いっきり開けて笑い、家族や友達と楽しくおしゃべりができれば、 充実した毎日を送ることができます。
口腔周囲筋って聞いたことありますか?
口腔周囲筋とは、その名前の通り、お口の周りの筋肉のことです。
年齢と共に、口の働きは低下していきます。
高齢者の方は人との交流が若い時に比べると、笑うことや話すことが少なくなってしまいがちです。
加齢と共に硬い食べ物を食べにくくなり、柔らかいものを好んで食べるようになる傾向があります。そうなると、口の周りの筋肉をあまり使わなくなり、筋肉はますます動きにくくなってしまいます。
筋肉を使わないと、ますます、動きにくくなり、口の働きが低下していきます。
低下を抑えるために口腔周囲筋のストレッチを行い、筋肉が活発に動くように改善していきましょう。
口腔周囲筋(オーラル)ストレッチ
口腔周囲筋(オーラル)ストレッチをしましょう。
オーラルストレッチの効果
- 表情筋の緊張を緩め活性化
- 口角を美しくあげる
- ほうれい線をうすくする
- 唾液の分泌の促進
- 老化防止
メモ
オーラルストレッチは、口腔周囲筋の「緊張緩和」「機能促進」「美容効果」の効果を実感できます。
まとめ
口腔ケアの重要性をご理解いただけましたか。
口腔ケアを通して口の中の清潔と潤いを保つことは、健康的な日常生活を送るためにはとても大切です。
今日から健口を意識して生活してみてください。
また、お年寄りの口腔ケアは「誤嚥性肺炎」「口腔の乾燥」「口腔機能の低下」を予防することになります。
私たち歯科医院は安全と安心をモットーにアドバイスとケアをさせていただいております。