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睡眠時間と歯の健康には関係がある?歯の数が示す驚きの結果

私たちの生活にとって、食べる事と寝る事はとても大切なもので、どちらも欠けると困りますよね!
この二つには大きな因果関係があると言われています。
今回は食べるために必要である『歯』と、寝るすなわち『睡眠時間』の関係性についてお話ししたいと思います。


睡眠時間と歯の関係

「歯がない」ということによるデメリットは一体なんでしょうか?
簡単に想像できることは「お食事がしにくい」ということだと思います。

歯がない方、特に高齢者の方は入れ歯を入れたり、インプラントにてない歯を補いながら食事をしますが、その噛みやすさは普通に生えている歯で噛むのに比べると格段に落ちると言われています。

歯がないことによるデメリットはそれだけではありません。

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一般的な見た目・口臭が悪くなる

歯列内にすき間があると、周囲の歯が移動を始め、歯列全体の歯並びが悪くなります。
その結果、見た目は悪くなります。また色々な細菌も繁殖しやすくなり、口臭も酷くなります。これはお口の健康にとって非常に大きなデメリットなので、可能な限り回避する必要があります。

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顎の骨が痩せる

私たちの身体は、使わなくなると衰えていきます。それは顎の骨も同じです。
歯を失った部分には、噛む力などがかからなくなり、次第に痩せていってしまいます。
インプラントには人工歯根があり、噛んだ時の力が顎の骨に伝わるのである程度痩せを回避できますが、入れ歯やブリッジで補った場合は骨の力はどんどん衰えていきます。

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発音しにくくなる

失った歯の本数が多ければ多いほど、発音への障害も大きくなります。
すべての歯を失った方の発音をイメージしていただくとわかりやすいかと思います。
前歯が無い場合は「サ行」音や「タ行」音など発音(構音)に障害が生じやすくなります。
少数の歯の欠損ではインプラントなどで覆うことによって、あ比較的短期間き発音障害は回復しますが、多数の歯の欠損や顎の骨の欠損を伴う場合は適応が困難で、治療を行っても改善に長期間を要する場合があります。

その他にも、嚥下障害を引き起こすなど、デメリットは枚挙にいとまがありません。
ただこのデメリットの中には、「睡眠」に関する健康問題も含まれていることを認識されている方は少ないと思います。

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出典:東北大学

東北大学のある研究グループは、高齢者における歯の本数と睡眠時間の関係を明らかにした研究結果を発表しました。

睡眠時間に関しては個人差や様々な考え方があるかと思いますが、信頼できる結論としては「寝不足も寝すぎも良くない」ということで、基本は7時間程度であるとします。
その7時間を基準にして、現在の歯の本数と短時間睡眠または長時間睡眠のリスクの大きさに関する検証を行なったところ、
現在歯が20本以上ある人と比較して、現在歯が0本の人たちは、短時間睡眠のリスクが1.4倍、または長時間睡眠のリスクが1.8倍であることが認められたそうです。

また残っている歯が1~9本の人でも同じ相関関係(短時間睡眠=1.3倍、長時間睡眠=1.5倍)があるとの事です。

つまり、歯の本数が減る事で、本来必要な睡眠時間よりも極端に短くなったり、長くなってしまう可能性があるということです。

なぜ歯の本数が睡眠時間に影響があるのでしょうか?

それは、歯の根本的な働きが大きな影響を与えてしまうからです。歯には噛み合わせを保つ役割も担っています。その歯がないとなると下の顎が上方に回転し、気道に影響を与えて睡眠時の呼吸を妨げる可能性が高いのだそうです。

高齢者において睡眠の問題は重要です。睡眠時間は短すぎても、長すぎても、死亡率が上昇するなどの健康問題に影響を及ぼすことが多数報告されています。
しかし、その睡眠時間の長短を司っているのが歯の本数であったことはあまり知られていないことです。

より多くの歯を残せるよう、歯の健康を保つ事が、適切な睡眠時間の維持に関与しているのです。

歯と睡眠時間に関わるその他の健康障害

歯周病

成人の8割は歯周病又は歯周病の疑いがあると言われており、また35歳以上で歯を失う原因の1位は歯周病です。歯周病は様々な生活習慣病の始まりであるという考え方が提唱されています。
このような事から歯周病の予防を行う事が適切な睡眠時間の維持や生活習慣病の予防に繋がると考えられます。

糖尿病

歯周病は怖い病気ですが、それを誘発させうる病気が一つあります。
それが糖尿病です。
睡眠不足であると、食欲を向上させるホルモンが多く分泌され食事の量が増加します。
その為、体重の増加並びに血糖コントロールが悪化します。また、睡眠が短いと血糖値も上がる為、糖尿病にかかる確率が高くなります。

そして糖尿病にかかると細菌に対する抵抗力や免疫力の低下などが生じ、歯周病になりやすくなるというわけです。

あるデータだと、糖尿病にかかると歯周病に2倍かかりやすくなるというデータもあり、糖尿病は歯にとっても恐ろしい病気なのです。

適切な睡眠時間と歯を守るために

では、このような恐ろしい事態を防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか?

言わずもがな、「こまめな歯みがきや口すすぎ」で口の中の汚れを落とすことは大切でしょう。
しかし、歯垢(プラーク)はうがいをした程度では落ちません。どんなに丁寧に歯をみがいていても汚れは残ります。
1年に1~2回は歯科医師に健診してもらいましょう。
かかりつけ歯科医を決め、定期的に診察を受けておくと、歯茎のちょっとした変化にも気づいてもらいやすくなります。

そして、もう一つ予防策として挙げられるのが「運動」です。
持久運動を行う事で、口の中の細菌数が減少する研究結果があります。
持久運動によって唾液成分などの口腔環境が変化し、歯周病菌の増殖が抑制できる可能性があるそうです。また、長期的な運動で鼻呼吸による正しい呼吸法が身につくことで、寝つきを良くしてくれる事が知られています。

寝つきが悪いと感じる方は座って過ごす時間を1時間減らし、体を動かす時間を作りましょう。筋肉の減少を防いで介護が必要な状態になるリスクを減らすだけでなく、精神的なストレスも軽減してくれます。

こまめな口腔ケアで失う歯の本数は減らせる!

今回は適切な睡眠時間を取ることにおいて、自分の歯を残すことがいかに大切か、またそのためにはどうしていったらいいかをお話ししました。

重度の歯周炎患者を対象にしたある試験があります。
歯周炎の治療後、定期的なメンテナンスを施した群と問題発生時のみ不定期にメンテナンスを行った群を比較したところ、10年間で失った歯の本数は定期的にメンテナンスを行った群の方が少ない事が分かりました。

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予防の意識を持ってしっかり口腔ケアを行う事でより多くの歯を残せることを実証しています。こまめな歯みがきと定期メンテナンスで歯や歯肉をしっかり守り、規則正しい適切な時間の睡眠を取ることで、いつまでも健康的な生活を送れる人生形成をしましょう!

日進市の「歯科オーラルクリニック エクラ」は、定期検診はもちろん、高齢者のお客様でもしっかりとご相談にのり、お応えできるようにしておりますので、安心して通っていただけます。
睡眠時間に違和感のある方も、是非お気軽にご相談ください。

医療法人 エクラ会 歯科オーラルクリニック エクラ
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Mia

歯科助手をしながら、歯科衛生士を目指しているMia(ミア)です。 人の役に立てるような仕事に就きたい、手に職を付けたいという思いから歯科衛生士を目指しています。患者さんからたくさん「ありがとう」と言ってもらえるように頑張っています。

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