みんなが関心のある「歯の白さ・美しさ」
最近よく聞くSDGs(持続可能な開発目標)では、その達成の一環として、人々の多様性を受け入れる社会の実現が求められています。
この「多様性」の影響で、電車の中吊り広告や、巷に溢れる宣伝の中出てくるタレントさんやモデルさんの体型や性別、国籍は様々なものが受け入れられるようになってきました。
しかし、変わらないものが一つだけあります。
それは『歯の白さ』です。
市場調査メディア「ホノテ」が行った「大人の口内環境・歯のケアに関する調査」によると、歯のホワイトニング未経験者のうち過半数以上が「とても興味がある」「少し興味がある」と回答しています。
どんなに多様性が進もうとも、歯が白くて美しいといわれることは今も昔も変わらないことなのです。
そのために美容外科やエステサロン、美容院までもが様々な戦略で歯のホワイトニングの重要性を謳うようになってきました。
しかしここは餅は餅屋、歯の白さを保つためにはどうしたら良いか、歯の着色と連日お伝えしている呼吸との関係性について
歯科クリニックにしかできない、お話をしたいと思います。
白い歯への7つの大罪「着色性食品」
お食事などで歯を着色させやすい食品を「着色性食品」と呼んでいます。
主に飲み物が有名ですが、食べ物の中にも気を付けたい食品がございます。
ここでは特に意識したい7食品、白い歯の天敵をご紹介します。
1.赤ワイン
赤ワインは、飲み過ぎると歯を容易に着色させてしまうことが知られています。たくさん赤ワインを飲んだ後に歯を見てみるとわかりますが、歯が黄色くなるというよりは黒みがかった赤色に着色してしまいます。これは赤ワインの中の「タンニン」と呼ばれる成分が歯に色を付けてしまうためです。
2.コーヒー
コーヒー豆から抽出されるコーヒーは歯に着色して残りやすく、飲む回数が多い人ほど歯が茶色くくすんでいってしまいます。朝食がパン派の人であれば毎朝コーヒーを口にすることが多いと思いますが、歯の白さをお求めの場合にはやはりおススメできるものではありません。
3.緑茶、紅茶、ウーロン茶などのお茶類
よく使う湯飲み茶わんには茶渋が付着してしまうように、緑茶や紅茶、ウーロン茶などのお茶類も歯を着色させてしまいます。コーヒーの場合と同じように、歯のエナメル質が再石灰化されるときにその飲み物の色味が歯に付着したまま定着してしまうというメカニズムになっています。
4.カレー
カレーには様々な香辛料が使われています。スパイスが全体的に黄色い成分としてまとまっているため、カレーを頻繁に食しているとやはり歯が黄ばみやすくなります。カレーはお子さまなどを中心として人気の高いメニューになっていますが、歯への影響を考えるのであれば月に1度ないしは2度くらいに抑えておく方が良いでしょう。
5.キムチ
キムチの色移りについてはここで改めて強調するまでもないでしょう。キムチの入っていた入れ物(プラスチックケース)でさえ食べきって捨てる頃にはかなりの色移りが確認できます。ご飯のお供として人気のある漬物ではありますが、白い歯を目指すのであれば少し量を調整しましょう。
6.ケチャップやトマトソース
ケチャップやトマトソースについては単体ではなく、それを使った料理を意識した方がわかりやすいかもしれません。たとえば、ケチャップの代表料理としては「オムライス」がありますし、トマトソースを使ったものとしては「トマトパスタ」や「チキンのトマトソース煮」などが考えられます。
オムライスの場合にはチキンライスの方である程度色味が吸収されていますが、ふわふわとした卵の上に改めてケチャップをかけることも多く、トマトソースについてはまだ液体の状態でお料理を彩るケースもあると思います。トマトジュースについても同様に歯への着色が懸念される飲み物ですので、あわせてご注意ください。
7.ビーツ
ビーツは鮮やかな赤みをした根野菜です。ラディッシュのように表面のみ赤いものではなく、半分に切っても内部まですべて赤いことが特徴的です。あまり日本人に馴染みのあるお野菜ではございませんが、ロシア料理などではよく使われ食卓に彩りをもたらすものとして重宝されます。
どうやって歯を白くしたらいいの?
ではどうやって着色を落としたら良いのでしょうか?
一番は定期的な歯みがきと、ホワイトニングをはじめとした医療機関でのメンテナンスです。
ご自宅での歯みがきでは、研磨剤入りの歯みがき粉あまりお勧めしません。
ものによっては、砂でセメントやコンクリートを磨くように、歯の表面が削れてしまうものがあるからです。
例えば、10円硬貨に歯磨き粉を付けた歯ブラシで磨くとキレイになりますが、これを長く続けていると、表面の文字がすり減って消えてしまうということがあるのです。
研磨剤入りの歯みがき粉を使用し続けていると、歯の着色汚れは確かに取れることがありますが、それ以上に歯の健康を損ねてしまうことがあるので要注意です。
「本当なのかな?」と気になる人は、自分が使っている歯みがき粉で10円硬貨を磨いてみるといいでしょう。金属酸化膜が剥がれて、キレイに輝きはじめます。
「キレイになるからいいじゃない?」と思うかもしれませんが、これを10年続ければどういうことになるか、自分の歯に置き換えて考えてみてください。
歯の表面がすり減り、歯茎が長くなり根が露出しはじめたり、知覚過敏がはじまって沁みたりするようになります。
着色汚れは歯科医院でクリーニングしてもらえます。毎日のホームケアで同じところを研磨剤で磨いて歯を痛めつけるのではなく、定期的にプロに口腔内のクリーニングをお任せするのが一番いい方法と言えるでしょう。
歯の着色と口呼吸
上記にあげた食品以外にも、加齢やタバコの吸いすぎ(ヤニの付着)が原因で着色する場合もあります。
さらに、実は口呼吸も着色の原因になるのです。
口呼吸をしていると唾液が乾いてしまいます。
唾液には洗浄作用もあるので、鼻呼吸をされている方は常に歯が濡れている状態になり、口の中に残った食べかすや汚れを洗い流してくれます。ところが、歯が乾燥していると洗浄作用は発揮されず、歯に着色が汚れが付きやすくなり、着色の原因となります。
口呼吸をやめてカビ菌を防ぐ!真っ白な歯を手に入れよう!
口呼吸をしていいことは何一つありません。
口の中が乾燥し、歯周病菌や虫歯菌が繁殖しやすくなり、唾液で洗い流されることもありません。そのため、口の中に菌がどんどん増えてしまい、虫歯や歯周病になりやすくなってしまいます。
実は虫歯を引き起こすのは、虫歯菌が出す「酸」です。この酸は非常に強く、歯を溶かしてしまうため、歯が脆くなっていきます。
脆くなった歯をいくら白くしたって、お口の中は健康であるとはいえません。
口呼吸をやめて、鼻で息をする癖をつけ、定期的なホワイトニングで真っ白で美しい歯を目指しましょう!
日進市の「歯科オーラルクリニック エクラ」は、呼吸のプロフェッショナルを意味する、「息育(そくいく)指導士」の資格を保持しています。
口呼吸を脱却し、鼻呼吸を定着させたい方、あいうべ体操のやり方を知りたい方も、是非お気軽にご相談ください。