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ガムを噛めない子供たち!口呼吸がもたらす弊害

お子様のおやつに何を食べさせるか

クリニックに来院されるお客様の中でいちばんに多いのはやはりお子様連れのお客様です。

ご相談の中でもやはり多くいただくのは、『虫歯にならなくて歯の健康にいいおやつってなんでしょうか?』といったものです。
このご質問に関する答えの中には、口呼吸の危険性など、お子様が惟から大きくなってくるに従って必要になってくるエッセンスが含まれています。
今回はお子様のおやつに焦点をあててお話ししていこうと思います。

ガムが噛めない子供、食べさせない親

お子様にガムを食べさせて良いとされる年齢は何歳くらいでしょうか?

基本的には「3歳」から良いとされています。しかし、3歳が基準ではありません。
何を目安にするかというと、お子様に以下の点が見受けられればほぼ大丈夫といわれています。

・歯で固いものも食べられるようになった。
・ガムは飲んではいけないことを理解できるようになった。

つまり、人間として当たり前の「食べる」「喋る」「理解」が基本的にはできていれば問題ないということです。

しかし、最近のお父さんお母さんは窒息の危険性を鑑みて、お子様にチューイングガムを食べさせない傾向にあるというのです。

消費者庁が、厚生労働省「人口動態調査」の調査票情報を入手・分析したところ、過去平成22年から平成 26年までの5年間で、子供(14 歳以下)の窒息死事故 623 件のうち、食品による窒息死事故は約 17%(103 件)を占めており、食品が、 子供の窒息死事故を引き起こす大きな原因の一つであることが分かりました。また、食品による窒息死事故 103 件のうち、87 件が6歳以下の子供で発生していることが確認されました。

窒息死事故の原因となった食品には、菓子類、果実類、パン類などがありますが、ガムによる割合はあまりみられません。

このことは、単に窒息事故の数が少ないというだけではなく、いかにお子様にガムを食べさせていないかが見受けられます。

ガムにはそもそも「固い」「大人でも間違って飲み込んでしまう危険がある」といった理由からお子様に食べさせるおやつとしては非常に倦厭される傾向にあります。
最近は食べやすいように甘く、多少なりとも糖類が多く含まれていガムも存在するので、食べすぎないようにお子様の手の届かないところに置いておいている家庭も多いのではないでしょうか。

しかし、ガムを噛むことにはメリットもあるのです。
特に現代では、食べ物が欧米化していてあまり歯ごたえのある物を食べなくなった影響で、「肥満」や「歯が弱い」などの悪影響につながることも多いので、ガムの力は実は貴重なのです。

ガムトレーニングで脳と咀嚼力を鍛える

ガムを噛むことで得られるメリットには以下のようなものがあります。

◎歯や顎の刺激によって脳が活性化される
◎集中力がつく
◎ストレス解消になる
◎咀嚼によってアゴを鍛えられ、歯並びが良くなる
◎虫歯予防になる(キシリトール効果)

ガムに限らず、食べるという行為は「咀嚼」することで、脳には良い刺激になっているのです。

子どもの内は、やはりしっかり噛まないと飲み込めない食べ物は嫌がる傾向がありますよね?
ガムも然り、つい柔らかいもので済ませてしまうこともあると思います。

でもそれでは子どものしっかりとした歯の成長、咀嚼力の成長を妨げます。
柔らかくてもたくさん噛めるように、ガムを利用してみて欲しいと思います。


ガムの噛み方と口呼吸

子供の時から単にガムを与えて噛むだけでも咀嚼力は大きくあがりますが、
将来的にお口の中を清潔に保つための上手なガムの噛み方を皆さんはご存知でしょうか?
またそこには、以前からお伝えしている口呼吸にならないようにするための重要なポイントも隠されています。

ガムの正しい噛み方と呼吸の関係性についてお話しします。

step
1
お口の中をきれいにする噛み方

①ガムをまんべんなく歯表面に当てるようにする
②食後5~15分以内に噛む
ガムを噛むことで歯表面の清掃効果が期待できます。

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お口の乾燥を防ぐ噛み方

①口を閉じて、ガムをまんべんなく口の中を巡らす
②噛む時間は疲れない程度にする
お口を閉じて噛むことにより、唾液をたくさん出て口呼吸の防止に繋がります。
また、お口の筋肉を活発にしたり緩めることにより、唾液の通り道の太さを戻すことが期待できます。

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1
歯並びをきれいにする噛み方

①口を閉じて臼歯で噛む
②1日2回10分間 3ヵ月を目安
舌や、頬の筋肉の機能を正すことにより、歯や顎は健全な発達をします。
正しく噛むことを一定期間続けることにより、歯並びの改善と歯が生える顎の幅を広くすることが期待できます。

step
1
お口ぽかんの改善

①口を閉じて軽い力でガムを10~20分間噛む
ここで重要なのは、口を必ず『閉じて』ガムを噛むということです。
咀嚼の時に口があいてしまう、いわゆるお口ぽかんは「口呼吸」になっている証拠で、様々な症状を引き起こします。
前歯前突(いわゆる出っ歯)、口腔乾燥、口臭、虫歯が多くなる、感染症にかかりやすいなどです。
お口ぽかん(口呼吸、口唇閉鎖不全)はお口周りの筋力不足というより、筋肉の感覚の問題です。
口を閉じてガムを噛むという口唇閉鎖訓練が有効です。

特に以下の点に注意してガムを噛むようにしましょう。

1.無理に長時間噛まない
筋肉が硬くなり縮まることによって筋肉や、関節で痛みや異常な動きが生じることがあります(顎関節症)。

2.不必要に強い力で噛まない
強く噛むことは筋肉の異常な増強トレーニングとなり筋や顎骨を肥大させてしまうことがあります。

3.口を開けたまま噛まない
口腔の乾燥、口臭、前歯の突出などを引き起こす可能性があります。

老化や肥満、病気などの影響で口の周りの筋肉(口輪筋)が弱ってくると、睡眠中に口を開けて呼吸するようになってしまいます。
口の周りの締りがなくなると、睡眠中に舌を支えていられなくなり、ダランと下がった舌根が気道を圧迫して呼気の通り道を狭くしてしまいます。いわゆる「窒息」した状態になるのです。
これはガムの窒息以上に危険な症状で、健康な人と比較して脳卒中になりうる危険性が10.8倍も増すと言われています。

 

咀嚼力と口輪筋を鍛え、口呼吸を防ごう!

今、2人に1人の割合で『風船を膨らますことができない』子供がいるといわれています。
これも全て、『食生活』の大きな変化をはじめとして、口呼吸をしている子供がいかに多いかを示しています。子供の頃からのお口周りの筋肉『口輪筋』の機能の低下が見受けられる何よりもの証拠なのです。
また、『口をあいている子供は知能指数IQが年に5~10低下する』という オーストラリアの研究結果も出ています。

咀嚼力を鍛え、口呼吸を防ぎ、お子様の様々な病気の予防、お子様の知能の向上に努めましょう。

日進市の「歯科オーラルクリニック エクラ」は、呼吸のプロフェッショナルを意味する、「息育(そくいく)指導士」の資格を保持しています。
お子さんの呼吸の仕方に違和感がある方でも、しっかりとご相談にのり、お応えできるようにしております。
口呼吸を脱却し、鼻呼吸を定着させたい方、あいうべ体操のやり方を知りたい方も、是非お気軽にご相談ください。

医療法人 エクラ会 歯科オーラルクリニック エクラ
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Mia(ミア)

Mia

歯科助手をしながら、歯科衛生士を目指しているMia(ミア)です。 人の役に立てるような仕事に就きたい、手に職を付けたいという思いから歯科衛生士を目指しています。患者さんからたくさん「ありがとう」と言ってもらえるように頑張っています。

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