歯並びは小さな頃から作るべし
芸能人の綺麗な歯並びと鏡の自分の歯並びを見比べて、「綺麗な歯並びになりたいなあ」とか「ああ、私も小さなうちから歯列矯正しておけばよかった」と思う人は少なくないかと思います。
小さいお子さんを持つ親御さんは特に、「自分の子供は健康的で綺麗な歯並びであって欲しい」と願うものです。
実際、歯並びの治療は子どもの頃に始めた方が良いという話はよく耳にします。けれども、具体的に何歳に始めるべきか、急いで始めた方が良いのはどんなケースかなど、疑問に思ったり、不安に思う点はたくさんあるはずです。
今回は、そんな子どもの矯正治療の内容や注意事項、治療を開始するのに適した時期などをわかりやすく解説します。
小児矯正のイロハ
小児矯正を始める時期
まず、小児矯正はいつごろ始めたらいいのでしょうか?
小児矯正の一期治療は、6歳から7歳までに開始するのが一般的です。
この年齢は、子どもの歯から大人の歯へ交換する時期であり、歯並びの異常を治す上での適齢期となっています。
日進市の「歯科オーラルクリニック エクラ」では、上下合わせて8本生えそろってから矯正を始めるので、奥歯が生える8、9歳をお薦めしています。
この時期に歯並びに凸凹やズレがある場合、まだ生えてきていない歯も顎の中で方向を変え、並びが悪化していく場合があるので、判断に困る場合も、今一度歯科医師に早めに相談することが重要です。
小児矯正の流れ
では、実際にお子様が矯正治療を受けると決まってから治療まで、どのような流れなのでしょうか?一般的なプロセスを見ていきます。
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1小児検診・矯正相談
まずは定期検診と同じ感覚で、歯医者さんで状態を見てもらいます。
歯医者さんによっては無料の矯正相談を実施しているところもあります。
お子様の歯や顎の様子を歯科医師が確認し、本当に矯正治療が必要かどうかや、どのような方法で治療を行うのが最善かを決定し、治療期間や費用の目安についてお伝えします。
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2精密検査・診断(治療計画のご説明)
大体の治療期間、費用の目安が固まったら、次は顎の骨格や歯列の様子をさらに詳しく知るために精密検査が行われます。レントゲン写真の撮影や細かな写真の撮影を通して、より細かく詳細な治療計画が固まっていきます。
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31期治療(予防的矯正・骨格作り)
1期治療とは主に子どもの歯(乳歯から大人の歯に生え変わっていく時期)の時期の矯正になります。
将来の正しい歯並びや噛み合わせのために、歯の位置を決めるのです。
顎の骨格のバランスを整えることになるので、成長期にある子供だからこそ効果が得られる治療です。
具体的にはトレーナーや顎の拡大のための装置を使って行います。
6歳前後に乳歯の奥から生えてくる「6歳臼歯」といわれる奥歯を基準にして正しい噛み合わせをつくっていきます。これによって永久歯を抜くことなく、歯並びを整えることができます。
この時点で一旦矯正治療が終了することもあり、その後は必要に応じて大人の歯に生え変わった後に治療を継続することがあります。
歯列不正がある場合や成長発育に悪影響を及ぼす場合は、この1期治療が必要になります。
治療期間は短ければ数か月で終わりますが、長ければ2年程度かかることもあります。
治療期間は長いほど親子ともに不安になることは多いと思うので、歯科医師へのこまめな相談や定期的な検診は必要不可欠です。
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42期治療(永久歯列矯正)
2期治療(永久歯列期)は、永久歯が生えそろってから行う治療です。主に10歳以降の子供に対して行います。大人の歯列矯正治療と少し似ています。
主にマウスピースなどを使って行います。
先ほどご紹介した1期治療で、顎の骨の大きさやバランスが整えられ、永久歯がきれいに生え揃う土台をつくることができます。
大人の矯正と違って、永久歯を抜いたり、歯を削ったりすることもほぼありません。
そのためこの2期治療の必要がないと判断される場合もありますが、部分的な矯正治療ですむことがほとんどです。
逆に2期治療からスタートする場合もあります。この判断は全て歯科医師が行うので、矯正の方法について少しでも迷ったり不安になる場合は歯科医師への相談が必須となります。
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4定期的な検診・調整治療
大人の矯正と同じで、歯並びが良くなってきたからといってすぐに治療をやめたり検診をストップすると、大人になるにつれまた歯並びが悪くなってしまうケースがあります。
それを防ぐために、継続した検診と調整のための治療が必要です。
こうすることで、歯列だけれはなく歯肉の状態や顎の発達状況など、目に見えない部分の変化やトラブルもすぐに見つかり、歯科医師も対処法を出しやすいため、お口の中の健康状態を維持できます。
小児矯正のメリット・デメリット
小さい頃から口の中に気を遣うという点だけでも、結構なメリットだと思いますが、そのほかにも色々なメリットがあります。
またお子様にとってはお口の中は非常に不安定になるので、そういった点でデメリットも発生します。それぞれご紹介します。
メリット
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1費用が低めに抑えられる
子供の頃に行う矯正は成長過程で行うため、大人になってから歯列矯正を始めた場合に比べて圧倒的に費用が安く抑えられます。
1期治療の費用相場は200,000~400,000円程度、2期治療の費用の相場は250,000~650,000円程度です。
大人になってからの矯正が100万円を超える場合がほとんどなのに比べると、その差は圧倒的です。
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2きれいな歯並びで思春期を迎えられる
体も心も成熟してくる時期に、笑顔が美しいとやはり気持ちも高ぶります。
また、多感な時期の笑顔の美しさはいろいろな人を幸せな気分にさせるだけでなく、就職やその後のライフワークにも好循環をもたらします。
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3将来の口腔内トラブル防止につながる
歯並びが良くなることで、歯と歯の隙間が軽減したり、噛み合わせがよくなります。そのことは普段の歯みがきでの汚れの落ちやすさ、食べかすの除去のしやすさにもつながります。
またその後のケアで、しっかりとした歯肉を作れば歯肉炎や歯槽膿漏の防止にもつながり、健康的なお口を維持することができます。
デメリット
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1自分の意思がないと上手くいかない
お子様はやはり装置を嫌がりがちです。
矯正装置が取り外し可能な装置のため、自分の意思でしっかりと装置を入れていないと矯正治療がうまくいきません。それでも嫌がってしまう場合は、固定式の矯正装置を選択することが無難です。
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2床矯正では歯軸を変えることができない
床矯正では歯列を拡大することはできますが、歯軸を変えることができません。多少の歯軸変化であれば可能ですが、大きく変えたい場合は、大人の矯正と同じようにワイヤー矯正やマウスピース矯正で仕上げる必要があります。
また、顎が小さい場合、歯が口の中にはいりきらなくなることもあり、抜歯をしなくてはいけない場合もあります。
成長する過程で、自然な歯並びを手に入れよう!
歯並びが良くなると、笑顔も素敵になります。
その笑顔を大人になっても持続させるために、小さい頃から歯並びに気をつけていくことは非常に大事です。
自然で美しい歯並びを作るために、是非歯医者さんを利用してみてください。
日進市の「歯科オーラルクリニック エクラ」では、専門的な知識と皆様に寄り添ったカウンセリングで、お子様の歯並びのご相談をはじめ、口腔内の健康についてのご相談、治療のご要望にお応えできるようにしています。
お子様の歯並び、歯の健康に関することで気になることが少しでもありましたら遠慮なくご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。