予防歯科(メンテナンス) 口腔ケア 歯列矯正・審美歯科・ホワイトニング 訪問歯科診療

コロナ禍の今、あなたは自分の「歯の色」にどれくらい気をつかっていますか。

 オンライン飲み会でのお話

近年、新型コロナウイルスの影響で、打ち合わせや飲み会などがオンライン上で行われることが多くなりました。私も先日、仲間うちでのオンライン飲み会に呼ばれ参加してきたのですが、その中で感じたことをお話しようと思います。 歯の健康と笑顔にまつわるお話です。

 歯の美しさへの注目度

 

オンライン上の飲み会や会議だと、マスクをとって参加されることが多いと思います。つまり、素顔を人に見せることが多いわけです。マスクをしていない分大きく口を開けることもでき、表情そのものが画面に映りやすくなります。その時に一番気になるのが、「笑顔」です。
そしてあんまり綺麗に映ってなかったり、顔色が悪いなと感じた人ほど、「歯の色」が目立っているのです。

モニターに映る自分の歯並びや歯の色を今一度よく見ていただくとわかるように、歯には人それぞれ特徴があり、それが顔の見え方に非常に影響を及ぼしています。

そもそも、歯って何色なの?

では、歯の色はそもそも何色なのでしょうか?
そして、何色であることが一番美しく見えるのでしょうか?

「毎日、歯ブラシでちゃんと歯を磨いてます」という人でも、歯の色に悩まれる人は多いです。私の知り合いやクリニックの患者様でも「私の歯はもともと黄色いからきれいじゃない」と残念そうにおっしゃる方は少なくありません。
でも実は歯の色には個人差があって、肌の色が人それぞれ違うように、生まれつきそれぞれ異なっています。

ここで歯の構造を少しご紹介します。


歯の表面を覆っているエナメル質は、半透明の乳白色をしています。
前歯の先のうすい部分に透明感があるのは、ここにはエナメル質しかないためです。
ほかの部分ではエナメル質の内側にある象牙質が透けて見えます。
歯の色を構成しているのは表面のエナメル質と内側の象牙質であるといえます。
象牙質はアイボリーホワイト(少し黄色みがかった白)ですが、黄色味が強くて、エナメル質が薄い場合は、それだけ歯は黄色っぽく見えます。
もともとの歯の色に個人差があるのは、このようにエナメル質の厚さや象牙質の色がそれぞれ異なるためですが、そもそも歯は、いわゆる「純白」という色ではないのです。

日本人の平均的な歯の色は「A3~3.5」


では一般的な歯の色はどんな色なのでしょうか?
歯科クリニックでは上の写真のような「シェードガイド」と呼ばれる器具が置いてあり、それを使って人の歯の色を測定したりします。これは何種類もの歯の色の情報を収集して作られた、いわば「歯の色見本」です。
歯の色には名前がついており、アルファベットと数字の組み合わせでできています。アルファベットは色の種類を、数字は色の濃さを表しています。一番白い色の「W1」から、最も暗い「C4」まで幅広い種類があります。

出典:EPARK歯科

日本人の平均的な歯の色は、このガイドで言うところの「A3」から「A5 」程度であるといわれています。ここでわかるのが、もともと多くの日本人は一般的に「白い歯」とはいえない色をしているということです。

「B4」以上になると歯の色が悪目立ち

一方で「B4」を越えた歯の色では、多くの人が「黄ばんだ歯」であると感じるようです。歯の黄色みが進んでしまうと、すぐに黄ばんだ歯と認識されてしまうのです。

どうして歯は黄ばんでしまうのか

では、どうして歯は黄色く変色してしまうのでしょうか。
それには、食べ物などの外的要因と元々の体質などから引き起こされる内部要因があります。歯の変色を引き起こす原因をいくつかご紹介します。

歯の黄ばみの原因

step
1
食べ物の色が歯に染み込んでいることによる黄ばみ

歯のきばみを引き起こす要因として一番オーソドックスなのがやはり食べ物でしょう。
コーヒーなどの色の濃い飲み物や、チョコレートやカレーなど色素の強いものを好まれる方は要注意です。

歯磨き粉の宣伝などで「ステイン」という言葉をよく耳にします。ステインは食物に含まれているポリフェノールなどが唾液の中のタンパク質と結合した汚れのことです。このステインが増えやすい口内環境になると、歯の変色はより強く引き起こされます。

さらに、たばこの「ヤニ」はステインよりも粘着力が高く、さらに歯を黄ばませる働きがあるため注意が必要です。

歯の表面についた「ステイン」や「ヤニ」は、時間が経つとエナメル質の中まで浸透してしまい黄ばみの原因になってしまいます。
このように食べ物の色素は、歯の表面に付着するだけでなく、内部にも浸透して歯を黄色くさせるのです。
歯磨きや口すすぎなどで、歯の表面のステインを長く付着させないようにする必要があります。

 

step
2
歯垢・歯石による黄ばみ


口の中が汚れているとご存知のように、歯垢や歯石のような汚れの塊が歯に付着します。いくら歯磨きを頑張ってもこの汚れが残っていると歯が黄ばんで見えます。特に歯石の状態は汚れが残り石灰化して歯ブラシで除去するのは難しくなってしまうので、常に口の中をきれいに保つように心がけることが必要です。

歯石は自宅の歯磨きではなかなか取りきれず、完全に取り切るにはホワイトニングなどをこまめに行うなど、時間と労力が必要です。

お皿や洋服などに付いて時間が経ってしまった汚れは漂白剤などで落としますが、それでも完全に取ろうとすると何度も漂白剤につけなければなりません。歯にも同じことが言えますが、やはり限界があります。

最近は自分で歯石を除去する器具も売られていますが、細菌がついた器具を滅菌する設備もない状態で、無理に取ろうとすると、歯茎や歯を傷つけてしまいかねません。

step
3
加齢や先天的な理由での象牙質の色による黄ばみ

先ほどご説明した通り、歯はエナメル質と象牙質という層によって構成されています。表面の硬いエナメル質は半透明の白で、エナメル質の下の層である象牙質は黄色みがかった白色をしています。

この象牙質は、実は加齢と共に色が濃くなっていく性質を持っています。

また、加齢とともに表面を覆っているエナメル質が少しずつ削れて薄くなっていくことで、象牙質の色が透けて濃くなります。これが黄色い歯の原因です。

歯は加齢に伴い、歯肉や歯茎の衰えなど様々な理由で、段々出っ歯気味になってきます。

象牙質の黄ばみを白くするだけならホワイトニングでも可能ですが、思ったような効果が得られない場合があり、出っ歯になってしまった歯並びはすぐには治すことができません。

その他、生まれつきエナメル質が形成できていない方もおり、必然的に象牙質の黄色が濃くなり、子供のころから生まれつき歯が黄色いという方もいらっしゃいます。

step
4
神経が死んでしまったことによる変色

日々のケアだけでは治すのが難しい変色要因をご紹介します。
歯の内部には、歯に栄養を運ぶために神経が通っています。虫歯はたまに、この神経まで到達してしまうことがあります。そのため、クリニックでは神経を抜いて治療したりします。

また、子供の頃無意識にどこかにぶつけるなどした歯は、大人になってから中の神経が死んでしまうことがあります。

このように神経がなくなってしまったり死んでしまった歯は、黄色や黒ずんだ色に変色するのです。
この黄ばみや黒ずみは汚れではありませんので、磨いて白くなることはありません。

このような歯は、セラミック形成し元の歯に被せることで白い歯を取り戻すのが一般的です。

step
5
薬の副作用による変色(テトラサイクリン歯)

もう一つ、歯の汚れ以外の変色をご紹介します。
それは薬の副作用によるものです。
テトラサイクリン系の抗生物質のお薬を服用した際に、副作用として変色してしまうことがあります。これをテトラサイクリン歯といいます。
歯ができあがるまでの幼少期(0~12歳ごろ)に、薬を服用すると起こるとされています。黄色だけでなく、オレンジや灰色に歯が変色することもあります。

汚れではないので、歯ブラシでいくら磨いても白くなることはありません。 ホワイトニングで白くすることもありますがまだらな色に変色していることがあるため、白さもまだらになってしまったり不自然な仕上がりになってしまったりすることが多いです。

汚れや着色原因を付着させ続けない歯の環境づくりを


上記のような生まれつきの要因や副作用を除き、エナメル質の摩耗や着色汚れなどをうける前、先ほどのスケールで言うところの「W3」以下であると言われます。
つまり人の歯は「W3」まで歯を白くすることができるということです。日々の歯みがきをこまめに行い、口の中を清潔にすることを習慣化することで、ある程度ではありますが歯を白くすることができるようになるのです。
これは同時に歯肉炎をはじめとした歯周病の予防にもつながり、歯茎を強くし、歯を美しく保つことにもつながります。

 

「8020運動」という言葉をご存知でしょうか?

出典:株式会社プラネット

先日の飲み会で、私は「8020運動」という言葉を耳にしました。これは「80歳で20本」歯を保つことを目標とした厚生労働省の歯の健康づくり運動です。
この「8020運動」、2016年には二人に一人が8020となり、新型コロナウイルスが流行し、令和になった今、さらに注目を集めているようです。
ある調査で「新型コロナウイルス流行前に比べて、あなたの衛生意識は変わりましたか」というアンケートを行ったところ、「とても高まった」と答えた女性の割合が高く、特に70代以上の層で意識の高さが見られたそうです。
また「口元ケアに関して、あなたのこだわりや、思うことがあれば教えてください」と質問し自由に回答してもらったところ、「アンチエイジングは口元ケアから」という考えがうかがえる回答が多数見られたとのことです。

歯もお肌と一緒でどんどん美しく健康になれる

また先の調査で、「あなたの「歯の美しさ」に関してのお考えをお答えください」という質問をしたところ、「歯の美しさ」について最も多かったのは、「歯は美しいほうが良い」という考えでした。全体では77.4%と、4人に3人は歯の美しさを意識していることがわかります。
男女別に見ると、女性の方が歯の美しさに敏感であることがわかります。

新型コロナウイルス流行は、健康をより一層意識する機会を作り、それは歯に対するさらに深まったと思われます。また、健康維持と歯の白さ、美しさへの意識は女性を中心に確実に高まっているように思います。

日進市の「歯科オーラルクリニック エクラ」では、歯の治療だけではなく、ホワイトニングやセラミックなどお口の美しさに関する様々な情報や指導を行っています。

歯の美しさに関することで気になることが少しでもありましたら遠慮なくご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

医療法人 エクラ会 歯科オーラルクリニック エクラ
  • この記事を書いた人
  • 最新記事
Mia(ミア)

Mia

歯科助手をしながら、歯科衛生士を目指しているMia(ミア)です。 人の役に立てるような仕事に就きたい、手に職を付けたいという思いから歯科衛生士を目指しています。患者さんからたくさん「ありがとう」と言ってもらえるように頑張っています。

-予防歯科(メンテナンス), 口腔ケア, 歯列矯正・審美歯科・ホワイトニング, 訪問歯科診療