口腔内スキャナ iTeroとは「なに?」
歯並びに悩みを抱えておられる方へ、インビザライン矯正についてお話をしてきましたが、今回は矯正用マウスピースを約2週間ごとに交換し治療を進める為により快適に取り組んでいただける口腔内スキャナーの『iTeroアイテロ』のお話をしたいと思います。
先述の通りインビザライン矯正とはマウスピースを交換することで少しずつ段階的に歯を動かしていくので、激しい痛みや違和感もほぼなく従来の歯列矯正と比べると快適と言う声をたくさんいただいています。(患者様の歯並びの状況に応じてワイヤー矯正が向いている場合もございます、その場合も当院では可能な限り不快感を取り除くための取り組みを行っております。)
今日はインビザライン矯正を始める前に行う検査の1つ「iTero(アイテロ)撮影」についてお話しします。
■ 従来の型取り方法のデメリット
従来の型取方法は、シリコンやアルジネートといったドロドロした材料をトレーに入れ、お口の中にいっぱいに入れた状態で固まるまで数分待つという、なんとも言い難い気持ち悪く苦痛を伴うものでした。
また、一度で済めばいいのですが、型取りの失敗や変形のようなトラブルも珍しくなく、2度、3度と型の取り直しをしなければならない事もありました。
もちろん患者様の不快指数は高くつらい思いをさせていると悩まされておりました。
さらには、型取り後、その型を梱包して技工所に送る日数、受け取るまでの日数というものがかかるので、患者様を数週間も長くお待たせさせなければなりませんでした。
iTeroの特徴・メリット
1.快適
スキャニング機器の先端を少しお口の中に入れる程度で、患者さんに合わせて休み休み行ったりもできるので嘔吐反射が強い方でも安心していただけます。
特に嘔吐反射の強い方にはつらいものでしたがこちらの導入により、短時間で快適に歯型をとることができるようになりました。
歯型をスキャンするスピードは、平均で上下顎をすべて行って『約1分』という早さです。
2.精密・正確
従来の方法だと型取りの際、歯の一本一本に力が加わるのでどうしても僅かに動いてしまったり、「自然な歯の位置」で型を取るのが困難でありました、『iTeroアイテロ』による光学スキャナーでのスキャニングでは粘土材やシリコン材などを一切使用しないため歯に力を加えることもなく、いつも通りの患者さんの口腔内をスキャニングできます。
これまで自然な歯の位置での型取りが困難だったというよりも、問題なく型は取れていたが細部まで忠実に再現が出来ていなかったとも言えます。
3.スピーディ
何度も申し上げますが、型取りの時間が1,2分ととても早く出来ます。そして正確。
3Dスキャナーでは、インビザラインのマウスピース作製が早くできます。今までのシリコン印象材の場合は採取した歯型をアメリカまで空輸する必要があり、マウスピースが出来上がるまでに時間がかかりました。
『iTero アイテロ』ならスキャンしたデータをインターネットでスグに送ることができるので、粘土材やシリコン材の場合よりも『1~2週間程度も早く』治療をスタートすることができます。
4.安全
マウスピースタイプの矯正装置では、食事や歯磨きの時には外していただくことができますので、従来のワイヤー矯正のように磨き残しによる虫歯や歯周病のリスクを高めることがありません。また、歯の表面に接着剤で装置をつけることもありませんので、取り外す際に歯のエナメル質を傷める心配もありません。ホワイトニングの治療も合わせて行うことができるのも特徴の一つです。
さらに、金属を使用せず、体に優しい医療用プラスチックを使っていますので、金属アレルギーの心配もなく、体に害もありません。
また、治療中の型の保管においても従来の模型は石膏模型として保管されており破損の危険性がありました。
院内のパソコンにデータ保存していますので場所を取らず破損の危険性もなく検索1つですぐに見つけ出すことが可能です。必要があれば、プリントアウトすることによって実際の模型に早変わりします。もちろんバックアップも取っていますので万が一のデータ消失にも備えております。
5.治療の予測が可能
600万人以上のデータをもとに、歯の動きを非常に正確に予測します。そのため、治療が治療計画どおりに進み、将来の見通しや計画が立てやすくなります。
これには、治療前後の歯並びを簡易的にシミュレーションすることが可能となり患者様とモニターで確認しながら進めることができるメリットがあります。
6.安価
3Dスキャナ『iTero』アイテロを駆使したインビザライン矯正法の費用について、当院ではワイヤー矯正法と同じ価格帯で提供が可能です。設備など高価な物なので割高になってしまうのですが、患者様の負担を出来るだけ減らしたいと言う院長の思いもあり実現できております。
iTeroのiTeroの注意点・デメリット
1.導入している歯科医院が限られている
「インビザラインはドクター次第」
確かな技術・経験はもちろん、治療内容に適した最新鋭の設備をフルに活用することに我々矯正専門医は、ただ単にスキャニングデータをアメリカに伝送し、マウスピースを作成するだけではありません。
医師はスキャンデータをもとに、これまでの経験をふまえ治療に向かいます。よってこのままではデータ通りに歯が動かないとiTeroが判断した時には医師が補足データを入力します。
これが治療を行う上で最も重要な核を担っていると言われる所以でもあるのです。
インビザライン認定医を取得
インビザライン型取り方法の比較と治療のながれ
インビザライン型取り方法の比較
精度 | シリコン素材を使って歯形を摂取(シリコン印象)。iTeroスキャニングが導入される前は最も歯形を取るのに精度が高い方法とされていたが、歯形を取る医師の技術によって精度のバラつきが出てしまっていた。 |
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負担 | シリコンでの歯形採取は、口の中いっぱいにシリコン素材をいれて長時間静止している必要があるため、嘔吐反射が起きやすい。 |
治療期間 | 歯形をアメリカに輸送する必要があり、現地で制作したマウスピースを元に治療シミュレーションを作成します。治療開始まで一ヶ月程度かかっていた。 |
精度 | 光学スキャニングを使用すると、シリコンでは再現が難しかった細かな歯表面の凹凸まで3Dデータとして取り込むことができるためより正確に情報採取が出来る。デジタルスキャンのため、型を取った後で変形してしまう心配や破損の危険性もない。ズレの無いピッタリとしたマウスピースが完成する。 |
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負担 | 口に歯形採取のためのシリコンなどを入れる必要がなく、センサーノズルでスキャンして約1~3分で歯形を採取することができるため嘔吐反射が起きにくい。 |
治療期間 | スキャニングした歯形のデータはインターネットを通して米国までその日の内に送信されるため、マウスピースが出来上がるまで最短で4~5日程度と劇的に短縮。歯形もその場でデータ化され、モニターを使った治療シミュレーションもその場で確認することができる。 |
光学3Dカメラ(iTero)による型取りから矯正治療の流れ
光学3DカメラiTero)は以下の流れで使用します。
1 『iTero』アイテロによる口腔内のスキャンカメラノズルを使い口腔内をくまなくスキャンします。上下の顎すべてを撮影しても、短時間で終わります。
2 採取したデータを素に治療シミュレーションでクリンチェックし、治療シミュレーションを作成し治療の方向性と最終結果のシュミレーションが完成します。
3 インビザライン矯正マウスピースによる治療の開始、スキャンしてから2~3週間ほどでマウスピースが届きます。歯科医師と装着していた最終チェックを行い取付法などの注意事項をご確認いただきます。
4 治療計画で定められた期日まで装着し、移動した歯が安定したら矯正治療は終了となります。矯正治療の途中ではマウスピースを1~2週間に1度交換しながら、矯正治療を進めます。(歯が移動するたびにピッタリと合わせたマウスピースが必要となるため)
直感的なデジタルソリューション。
次世代のプロセッサ
スキャン処理の時間が短縮され、より迅速な起動― 60秒程度で歯列弓全体のスキャンを実行可能*
中断を回避した連続スキャニング
大容量の充電式バッテリーにより、コンセントの抜き差しや再起動をする手間が省け、院内の移動が可能**
美しいカラーの画像取得
カラー純度が向上し患者様の口腔衛生状態を隈なく再現
高解像度のビジュアル
スタイリッシュでスリムな21.5インチモニター、16:9のワイドスクリーン表示、細部までの画像取得を可能にする解像度の向上
人間工学に基づくワンドの配置
スキャニングがしやすいように、ワンドのクレードルを中央に配置したデザイン
よりスマートなスキャニング
改良されたワンドのタッチパッドは、スマートフォンのような動きで、直感的に操作可能。タッチパッドを使用して、スキャンするセグメントの切り替えや画面上でのモデルの回転を実行
iTero インビザライン・ジャパン株式会社 (Invisalign Japan, Inc) 参考資料
当院の取り組み
当院では、インビザライン矯正法とワイヤー矯正法のメリットデメリットを互いに補完できる、新療法ハイブリット矯正法を取り入れています。より患者様の負担を減らすための取り組みです。詳しくは、こちらのリンクから参照してください。
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