![](https://eclatdental.com/wp-content/uploads/2022/03/Oral-function-13-1024x682.jpg)
アンチエイジングというと若返りのことだと思う人がいるかもしれません。
しかし実際の年齢に逆らう魔法のような方法があるわけではありません。
アンチエイジングというのはいつまでも健康で生き生きと暮らしていくこと
を意味しています。
50歳というとまだ老化には早いと思うかもしれません。
口腔機能低下症の保険適応は今まで65歳以上でしたが、
2022年4月から50歳以上に引き下げられました。
これを機会にぜひ、50歳からのアンチエイジングに取り組んではいかがですか。
この記事の内容がそのきっかけになればうれしいです。
アンチエイジングはお口の健康から
口の中が若い人は体も若い、というのは昔から広く知られていますよね。
歯や口の中の健康が全身の健康と密接にかかわっているんです。
だって、歯が丈夫でなんでも食べられる人は健康ですよね。
歯が悪かったり、入れ歯が合わなくて食事に苦労する人は栄養不足になったり、
気分が落ち込んで病気になります。
歯周病がある人は動脈硬化や糖尿病、認知症のリスクが高まります。
歯周病を治すとこれらの病気は改善することがあります。
このように全身の健康は、口から始まっているのです。
アンチエイジングを見据えた50代からの口腔ケアに今日から取り組みましょう。
![](https://eclatdental.com/wp-content/uploads/2022/03/Oral-function-05-1024x682.jpg)
オーラルフレイル(口腔の虚弱)3つの問題点
オーラルフレイルとは、口腔の虚弱と言われ、口の機能が少し衰えていく状態のことです。
オーラルフレイルになると、簡単に言えば食事がとりにくくなるということです。
食事がとりにくくなると、健康に関する3つの問題が生じます。
①栄養が偏ったりエネルギー不足になり、低栄養つまり栄養失調になります。
②筋力や免疫力の低下につながります。
③身体の虚弱や認知機能の低下を招きます。
オーラルフレイルは健康と機能障害との中間にあるといえます。
咀嚼・嚥下・唾液分泌・発音等の口腔の機能が少しずつ低下する症状のことです。
つまり早めに気づき適切な対応をすれば健康な状態の戻れます。
オーラルフレイルの状態であれば、まだ回復するチャンスはあります。
でも、そのままにすると口腔機能低下症へ進行します。
さらに悪化して口腔機能障害になるとと、
寝たきりや要介護状態になってしまいます。
そうなると残念ながら元の健康な体には戻るのは難しくなります。
![](https://eclatdental.com/wp-content/uploads/2022/03/Oral-function-04-1024x682.jpg)
オーラルフレイル5つのチェックポイント
オーラルフレイルは、自分で気が付きにくくても、周りの人も気が付くことができます。
次の5つの症状が出たらオーラルフレイルの可能性があります。
1 滑舌が悪く、何を言っているのかわからない
2 食事中に口の中からポロポロこぼれてくる食べこぼしが増える。
3 よくむせるようになる
4 硬いものが噛めなくなってくる
5 やたらに口が乾くようになる
ご家族でこんな状態が続いているようだと注意が必要ですね。
![](https://eclatdental.com/wp-content/uploads/2022/03/Oral-function-01-2-1024x640.jpg)
口腔機能低下症の保険適応は50歳以上に引き下げ
口腔機能低下症の保険適応は今まで65歳以上でしたが、2022年4月から50歳以上に引き下げられました。
もしオーラルフレイル5つのチェックポイントに1つでもあてはまることがあれば、
口腔機能低下症の可能性があります。
歯科医で口腔機能低下症のチェックをすることをおすすめします。
口腔機能低下症7つのチェックポイントと対応
口腔機能低下症のチェックポイントと対処法は次の7つになります。
咬合力(こうごうりょく)低下のチェック
かむ力、あごの力を調べます。
歯の本数が少なくなっていないかを調べます。
低下している場合の対応として、
・歯の本数が少ない方は、義歯などを入れて噛めるようにしましょう。
・義歯、虫歯、歯周病などの歯科治療を受け、咬み合わせをきちんと治しましょう。
・歯ごたえのあるものを食べましょう。
![](https://eclatdental.com/wp-content/uploads/2022/03/Oral-function-15-1024x878.jpg)
咀嚼(そしゃく)機能低下のチェック
食べ物を噛む力をグミなどを使って調べます。
低下している場合の対応として、
・義歯、虫歯、歯周病などの歯科治療を受け、咬み合わせをきちんと治しましょう。
・1口に20~30回噛むなどの食べ方をしましょう。
嚥下(えんげ)機能低下のチェック
食べ物を飲み込む力を調べます。
飲み込む力が弱まると、食べ物が気管から肺に入る誤嚥性(ごえんせい)肺炎になりやすくなります。
低下している場合の対応として、
・飲み込みの力、呼吸の力を鍛えましょう
・お口の「あいうべ」体操などもオススメです。
![](https://eclatdental.com/wp-content/uploads/2022/03/Oral-function-02-1024x815.jpg)
口腔乾燥のチェック
口の中の乾燥具合を調べます。
乾燥する原因は唾液が出にくいためです
唾液が少なくなると自浄作用(口の中の掃除)が悪くなります。
消化不良もおこしやすくなります。
口内炎ができやすくなったり、口臭の原因になります。
食事の際に飲み込みにくくなったりします。
低下している場合の対応として、
・口をよく動かすようにして、水分を取りうがいを行いましょう
・ 唾液腺マッサージを1日3回行いましょう。
![](https://eclatdental.com/wp-content/uploads/2022/03/Oral-function-11-1-1024x730.jpg)
口腔衛生状態不良のチェック
口の中が汚いか、舌に苔のような舌苔(ぜったい)が付いているか調べます。
口の中の細菌が増えると口臭や、肺炎を起こす原因になります。
汚れている場合の対応として、
・もっとも効果的なのは歯磨きです。
歯磨きは1日2回以上、夜、寝る前にもしっかり行いましょう。
・舌の汚れを舌ブラシでていねいにやさしく清掃しましょう。
・歯間ブラシ・フロスを1日1回以上は使いましょう。
・ブクブクうがいをしっかりしましょう。
・義歯の汚れをしっかり取りましょう。
![](https://eclatdental.com/wp-content/uploads/2022/03/Oral-function-18-1024x768.jpg)
当院 エクラ歯科(歯科オーラルクリニック・エクラ)では、
予防歯科にも積極的に取り組んでいます。
予防歯科については、別記事もご覧ください。
舌口唇(ぜつこうしん)運動機能低下のチェック
舌や口唇の動きの滑らかさを調べることです。
「パ」「タ」「カ」の音を1秒当たりの発音回数をカウントします。
「パ」は、唇を開けたり、閉じたりする機能を評価できます。
食べ物を口に入れて保持する、あるいはそしゃくする機能です。
「タ」は、舌の前方部分を上にあげる機能です。
これもそしゃくに役立つ機能です。
「カ」は、舌の付け根の部分を上に引き上げる機能です。
これは食べ物を飲み込む嚥下(えんげ)機能です。
つまり、パ・タ・カと発音してもらうだけで、
食べ物を口に入れてから飲み込むまでの動作を調べることができるのです。
上手く動作しない場合の対応として、
・大げさに大きく口を動かして発音するようにしてください。
・おしゃべりしたりカラオケもいい訓練になります。
・パタカラ体操がおすすめです。
唾液腺マッサージとパタカラ体操を組み合わせてお口の体操をやることで、
機能の低下を防ぐことができます。
簡単なので、ぜひやってみてくださいね。
![](https://eclatdental.com/wp-content/uploads/2022/03/Oral-function-17-1024x724.jpg)
低舌圧(ていぜつあつ)のチェック
舌を上あごに押し付ける力を測定します。
上手く押し付けることが出来ない場合の対応として、
・舌を口の中ではじいて 鳴らす、舌を左右の頬に押し当てるなど運動をしましょう。
アンチエイジングの効果的なトレーニング
唾液腺マッサージを1日3回行いましょう。
お顔周りにある3つの大きな唾液腺を優しく刺激する方法です。
お顔周りに3つの大きな唾液腺があります。
耳下腺、顎下線、舌下線の3か所を優しくマッサージします。
食事前や、お風呂に入っている時などが効果的です。
![](https://eclatdental.com/wp-content/uploads/2022/03/Oral-function-11-1024x730.jpg)
パタカラ体操がおすすめです。
パタカラ体操とは「パ」「タ」「カ」「ラ」の4文字を発音することで、
口や舌の筋肉を活発に動かして、食べたり飲み込んだりする機能を鍛える代表的な体操の一つです。
唾液腺マッサージとパタカラ体操を組み合わせてお口の体操をやることで、
機能の低下を防ぐことができます。簡単なので、ぜひやってみてくださいね。
![](https://eclatdental.com/wp-content/uploads/2022/03/Oral-function-10-2-1024x362.jpg)
舌の力を強くする舌グルグル体操
舌をまず左側の頬に押し当てます。
外側から指で押します。
内側から舌の力で押しもどすように力を入れますゆっくり10回押し当てましょう。
同じように右側も行います。
最後に舌を上の顎に向けて根元を押し当てるように持ち上げましょう。
![](https://eclatdental.com/wp-content/uploads/2022/03/Oral-function-14-3-1024x354.jpg)
子供の口腔機能発達不全症の保険適用が18歳未満に引き上げ
子供の口腔機能発達不全症の保険適用が2022年4月から、
15歳未満から18歳未満に引き上げられました。
口腔機能発達不全症とは、小児で障害がないにも関わらず、
食べる、話すなどの口の機能が十分に発達していない状態をいいます。
上手くかめない、飲み込めない、発音がおかしい、口呼吸、いびきなど、
口の機能に何らかの問題をもっているお子様がいらしたら、
口腔機能発達不全症かもしれません。
ぜひ早い段階で歯科医にご相談されることをおすすめします。
ことばを理解しているし、伝えたいことばははっきりしているのですが、
声を出すところやその動きに問題があって発音がうまくできていないこともあります。
まとめ
・アンチエイジングはお口の健康から、全身の健康は、口から始まっています。
・オーラルフレイル(口腔の虚弱)は健康と機能障害の中間です。
・適切な対応を取れば健康に戻れますが、対応しないと口腔機能低下症に進行します。
・オーラルフレイルを5つのチェックポイントで確認しよう。
・口腔機能低下症の保険適応は今まで65歳以上でしたが、
2022年4月から50歳以上に引き下げられました。
・早めの検査で、アンチエイジングを達成しましょう。
・口腔機能低下症を7つのチェックポイントで確認しよう。
・アンチエイジングの効果的なトレーニングは、
唾液腺マッサージとパタカラ体操の組み合わせがおススメです。
・子供の口腔機能発達不全症の保険適用が2022年4月から15歳未満から18歳未満にひきあげられました。
子供の口回りの機能に気になることがありましたら、早めに歯科医にご相談ください。
日進市の「歯科オーラルクリニック エクラ」では、歯の治療はもとより、口腔機能診断
口の中のケア、各種歯列矯正、ホワイトニングも専門スタッフが指導いたします。
また、訪問治療も積極的に行っています。
介護が必要な方の口のケアで気になることが少しでもありましたら遠慮なくご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
[blogcard url="https://www.eclat-orthodontic.dental/"]
当院では、歯の衛生管理についてのアドバイスや治療の相談を随時受けておりますので、お気軽にお問い合わせください。