10代のお子様を持つ親御さんに共通している悩みは、
習慣の付け方ではないでしょうか?『三つ子の魂百歳まで』とは言うものの
10代のお子様とひとくくりにしても、
小学生・中学生・高校生と日本では3年おきに状況が大きく変わる年代ですね。
環境的にも精神的にも肉体的にも取り巻く状態が変わり、
生活のほとんどの時間に目が届かなくなって来てしまいます。
急成長するお子様の口腔内のために定期検診と正しい歯磨きの習慣が大事ですね。
今回は、10代のお子様の口腔内のケアについてお話させていただきます。
お口の予防とケア
10代の虫歯について
少し難しくなりますが、
1.厚生労働省が行った歯科疾患実態調査のまとめによると
被験者4,253人(男1,812人、女2,441人)、1歳以上15歳未満の者は535人 (男 272 人、女263 人)、5歳以上の者は4,098 人(男1,728人、女2,370人)、うち5歳以上 15 歳未満の者は380人(男188人、女192人)の10代の方を対象に調査が行われました。
う蝕(=虫歯)とその処置状況において乳歯 5 歳以上10歳未満では、
それぞれの年齢とも今の歯に対して虫歯を持つ方の割合は40%を超えていたそうです。
7歳未満の各年齢において過去の調査と比較すると、
現在歯に対して虫歯を持つ方の割合は、その集団の平均値だったり、1人あたりの平均未処置歯数 のどちらを参考に比べると
そのどちらも過去と比較して減ってきている事を示していました。
乳歯+永久歯 5 歳以上15歳未満の各年齢において、
4割~7割程度の者が乳歯または永久歯の現在歯に う歯を有する者であった。
こちらも過去の調査と比較してみると、減少傾向を示しているようです。
では、歯が生え変わった後の永久歯について調べてみました。
う蝕(=虫歯)の状況を年齢別で 5 歳以上10歳未満のグループでは現在歯に対して虫歯を持つ方の割合は10%であります。
20歳以上80歳未満の各グループでは8割以上の方が虫歯を持つとわかりました。
こちらも、過去の調査と比較すると、5歳以上25歳未満のグループでは減少する傾向を示したが、
45 歳以上では増加する事がわかりました。
また、5 歳以上15歳未満の集団の平均値は、近年では減って来ている事を示していますし、
今回の調査にでは12歳児の平均未処置指数は1.4でありました。
15歳以上においてもその集団の平均値を過去の調査と比較してみると、
若年者において減少する傾向がみられるとともに 50 歳以上の各年齢階級においても減少する傾向がみられた。
う蝕(=虫歯)の処置状況は若年層では”充填物(じゅうてんぶつ)”が目立っていますが、
高齢者ではクラウン、とくに架工義歯(ブリッジ)等の支台となるクラウンが多く見られました。
喪失歯(そうしつば)の状況と5歳以上の多くのグループでは喪失歯(そうしつば)を持っている方の率は、
過去の調査より減少する傾向を示し、1人平均喪失歯数も減少する傾向を示しています。
参考に10代以上の傾向を見ますと、
装着された”補綴物(ほてつぶつ)”の内訳は、80 歳未満の各グループでは、
部分床義歯装着者より架工義歯(ブリッジ)装着者が多く、
80歳以上85歳未満のグループでは部分床義歯装着者が多かったが、
85 歳以上の年齢階級では全部床義歯装着者が多かったと言う結果になります。
*お口の中に虫歯がある場合、虫歯の部分を削り取り、形態を修復する必要が あります。
その削った部分に詰める物を充填物(じゅうてんぶつ)、かぶせ物のこと を補綴物(ほてつぶつ)といいます。
ケアの仕方について
もう何事も自分の手で出来てくる10代の子どもたち、
小学生のうちは検診なども多くありケアは出来ますが、
中学から高校生へと経つうちに検診への関心は薄れます。
さらに思春期ということも相まって益々検診を受けない方が目立ってきます。
結果、虫歯や歯肉炎と言った深刻な問題を抱えてしまいます。
そのような中でも、幼いときから歯磨きの習慣をしっかりと躾(しつけ)けられた
お子様たちは、成長してからも問題なく口腔内のケアを独自におこなっているようです。
面白いことに、20歳を超えた辺りから虫歯が増える方も多く見られます、
一つの要因としては、異性やペットとの接触が原因という例もあるようです。
*歯周病の脅威、犬からの感染、人間から犬への感染(唾液からの感染)
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本題のケアの仕方へ話を戻します、
大事なのは、ご本人の意識次第となります。
具体的には、適切な歯磨きの仕方や、定期検診を都度受けていることと言えるでしょう。
又、まれに半強制的に定期検診を受けないといけない状況の方もおられます。
以前にも触れたのですが、矯正治療を受けておられる方ですね、
10代の内の歯茎や顎骨などが柔らかい時期に矯正することで、
最大限に効果を引き出していきます。
*マウスピース型「インビザライン」矯正歯科を知っていますか?
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ブラッシング方法
最適なブラシとは
歯ブラシを使うときは、力強く磨かない事がだいじであります。
ブラシ自体なんでも良いとは限らず、
隙間に届いて食べカスを掻き出してくれ、
利用者の力をソフトに伝えてくれる歯ブラシが良いでしょう。
ここでは、具体的な商品の紹介は避けますが、
これはダメだったりこれは良いと言うものの特徴をご紹介します。
これはダメ!
- 力が入ると柄の部分が、折れる歯ブラシ。
- ヘッドのブラシ部分が、大きすぎる歯ブラシ。
- ヘッドのブラシ部分が、固すぎる歯ブラシ。
これは良い!
- 力が入ると柄の部分が、弾力をもっていて折れない歯ブラシ。
- ヘッドのブラシ部分が、自分の歯の2本分位の適切な大きさの歯ブラシ。
- ヘッドのブラシ部分が、程よい弾力を持っている歯ブラシ。
- ヘッドのブラシ部分が、歯間や歯茎の隙間の奥まで届くさき細の歯ブラシ。
歯科医師会推薦の歯ブラシは、音波歯ブラシが推しのようです。
電動ブラシの良いところ悪いところ
7つのポイント
1.「音波振動式」か、「回転式」かどっちが良いの?
電動歯ブラシは、柄の部分にバッテリーを内蔵した本体の先端に専用のブラシを取り付けて、ブラシを細かく振動させることで食べカスや歯垢を落とすというもの。
従来の手で動かす歯ブラシと同じような形状の細長のブラシが高速振動する「音波振動式」と、
丸型ブラシがぐるぐる回転して汚れをかき落とす「回転式」の2つに大きく分類されます。
一般的に、音波振動式は刺激が少ないので歯や歯肉にはやさしくて傷つける事がほとんど無い様に設計されています、
一方、回転式では歯垢除去力が強く刺激も多めなので歯や歯肉に負担がかかる可能性が高いとされています。
音波振動式と回転式を比較してみると、
一長一短はあるものの歯肉への刺激が強めで歯石除去に向いているだったり、
歯石除去の必要性があまり無い方であれば優しくソフトな音波式を選択する方が良いと言われているので、
お子様たちの口内環境に応じて選びましょう。
2.ヘッド部分の選び方がわかった所で、次は柄の部分を検証します。
この音波振動は、音波振動によって先端のブラシ部分を左右(または上下、もしくはその両方)に高速振動させる、
回転式ブラシは、ブラシを左右に回転させる。
どちらも、歯に押し当てる際に必要以上の力が入りにくく、
細かい所を磨きやすいペングリップ式の柄(本体部分)は、歯科医推奨の理想的な持ち方を実現してくれる。
中には、超精密な動きで優秀なブラシの動かし方をする機器もありますが、
本体が重い機種では持ちにくいのが難点となるため、しっかりと本体をホールドできるパームグリップ式の柄(本体部分)に力が入りやすいので、
歯肉を傷つけてしまわないよう注意すると共に、握力の弱い10代のお子様には大変な作業となりかねないので気を付けましょう。
3.充電時間・連続使用可能時間は、必ずチェックしましょう。
お家以外の利用の際、例えば部活動の合宿や遠征などの事情で、電動歯ブラシを持ち歩く機会が多いなら、
充電時間や使用可能時間も要チェックですね。
機種によってバッテリー持ちのよいものや、充電時間の短い機種など様々なタイプがもちろん有ります、
今ではUSB充電が可能なものがおすすめです。便利なものとして収納用の携帯ケースが付属しているかもポイントです。
また逆に持ち歩きの必要が無いなら、洗面所などに充電器を置いたままで、
使用後にそこにセットしてスタンドに立てておくだけで充電されるので、充電し忘れの心配はありませんね。
4.付属のブラシや機能は、多いほど便利でしょうか?
上位モデルになると、その機能も沢山用意されています。
- 歯垢除去
- 歯周ポケット
- 歯茎ケア
- ステイン除去(着色汚れ)
- 家族個別のヘッド
多角的で多彩なブラシは確かに便利です。
初めて電動歯ブラシを導入するご家庭では、まずは代表的な付属ブラシ1~2本のモデルを選んで、
家族の口腔内の状況に合わせて、別売りのブラシを買い足すようにすればコストも抑えれて良いでしょう。
自分や家族にとって本当に必要なブラシの種類の見極めも、
製品選びのポイントですし状態に応じて変化していきますので都度の買い足しがやはり有効でしょう。
5.交換ブラシのランニングコストは見落としがち!
定期的なブラシの交換は電動歯ブラシでは必須です。
本体はあくまで初期投資になるので、手に入れたとしても、特別なブラシや毎日使う交換ブラシが高価なら、当然ランニングコストは高くなります。
家族など複数人で利用するときなどは、普通の交換ブラシ代だけでも定期的には結構な金額がかかります、
家族全員がそれぞれの機能を持った数種類のブラシを使う場合は、さらにかけ算でコストが跳ね上がります。
導入するときは、そこまで考えて選ぶ必要があります。
交換用ブラシのお値段を価格.comで見てみましょう、セット買いがオトクなのは当然ですね。
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6.IoT機能は使いこなせば便利
最近の機能で増えてきているのが、Bluetoothでスマートフォンと連携し、機種専用のアプリで歯磨きの状況を確認できる機種です。
使いこなせば非常に便利ではあるけれど、この機能は最先端ですのでその分価格に乗ってきています。
本当に自分に必要な機能か、見極めるべきでしょう。
磨き方のクセや磨き残しを教えてくれるなど、使いこなせればかなり便利な機能となるでしょう。
◆IoTとは、4つの機能を
①モノを操作する
②モノの状態を知る
③モノの動きを検知する
④モノ同士で通信する
7.電動歯ブラシに、歯磨き粉は必要か?
電動歯ブラシを使用する患者様からよく聞かれるのが、「歯磨き粉を使用したほうがよいのか」という質問。
下記の4メーカーに関して、パナソニックとフィリップスは「使用しなくてもよい」としており、
ブラウンとオムロンは「研磨剤が入っていない歯磨き粉を推奨」しています。
(以下、メーカーサイトより引用)
パナソニック:歯磨き剤なしでも歯垢は十分に落とせますが、ご使用いただく場合は電動ハブラシ用の歯磨き剤をおすすめします。
フィリップス:ソニッケアーは音波水流によって磨くため、歯磨き粉なしでも使用できます。使用する際も米粒程度で結構です。
ブラウン:通常の歯磨き粉を使用すると研磨剤により、歯が削れてしまったり、口の中が泡だらけになることもあるので、ジェルタイプのものをおすすめしています。
オムロン:研磨剤が入っていない一般的な歯みがき粉を少量つけて下さい。ヤニ取り用・美白用などの歯みがき粉は、研磨剤により歯を研磨する作用が大きいといわれています。歯や歯肉を傷める原因になりますので、おすすめできません。
使用の際は、メーカーの製品ページや取扱説明書で使い方を確認しましょう
今使うべき、おすすめの電動歯ブラシ7モデル
1.パナソニック「音波振動ハブラシ ドルツ EW-DL37」
歯科医師推奨の「音波振動ヨコ磨き」と極細毛ブラシで、歯周ポケットをやさしくケア
- パナソニック
- 音波振動ハブラシ ドルツ EW-DL37-A [グレイッシュブルー]
- 最安価格8,580円 ( 発売日:2021年 9月1日 )
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- パナソニック
- 音波振動ハブラシ ドルツ EW-DL37-P [ピンク]
- 最安価格8,580円 ( 発売日:2021年 9月1日 )
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2.パナソニック「音波振動ハブラシ ドルツ EW-DT52」
6つのモードとBluetoothを搭載した「ドルツ」のフラッグシップモデル
- パナソニック
- 音波振動ハブラシ ドルツ EW-DT52
- 最安価格26,945円 ( 発売日:2021年 9月1日 )
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3.フィリップス「Philips One HY1100」
カラフルで持ち運びに便利な乾電池式の電動歯ブラシ
- フィリップス
- Philips One HY1100/34 [ミッドナイトブルー]
- 最安価格3,270円 ( 発売日:2021年11月19日 )
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- フィリップス
- Philips One HY1100/33 [ミント]
- 最安価格3,270円 ( 発売日:2021年11月19日 )
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- フィリップス
- Philips One HY1100/32 [マンゴー]
- 最安価格3,270円 ( 発売日:2021年11月19日 )
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- フィリップス
- Philips One HY1100/31 [サンゴ]
- 最安価格3,270円 ( 発売日:2021年11月19日 )
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4.フィリップス「ソニッケアー 3100シリーズ HX3671/33」
ベーシックな機能中心で、コストパフォーマンスにすぐれたモデル
- フィリップス
- ソニッケアー 3100シリーズ HX3671/33
- 最安価格6,240円 ( 発売日:2021年11月中旬 )
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5.フィリップス「ソニッケアー ダイヤモンドクリーン 9000 HX9911/10」
届きにくい部分の歯垢を手磨きの最大10倍除去できる「プレミアムクリーンブラシ」搭載
- フィリップス
- ソニッケアー ダイヤモンドクリーン 9000 HX9911/10 [ホワイト]
- 最安価格19,980円
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6.ブラウン「オーラルB PRO2000 D5015132X」
パワフルに歯垢を落とす回転式電動歯ブラシ
- ブラウン
- オーラルB PRO2000 D5015132XBKN [ブラック]
- 最安価格7,291円 ( 発売日:2018年11月9日 )
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- ブラウン
- オーラルB PRO2000 D5015132XPKN [プロヴァンスピンク]
- 最安価格7,656円 ( 発売日:2018年11月9日 )
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7.ブラウン「オーラルB iO9」
ブラシ“1本1本”を振動させて歯垢を除去! 革新的機能を盛り込んだシリーズ最上位機種
- ブラウン
- オーラルB iO9 iOM92B22ACBK
- 最安価格30,935円 ( 発売日:2020年10月2日 )
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かかりつけの歯科医を持つ意味
定期検診の大切さ
10代のお子様の口腔内の状況を正しく把握しておくためにも、
定期検診は欠かせないでしょう。
さきにも少し触れていましたが、小学校・中学校では定期検診が学校側から用意してもらえるので回数も増えますが、
高校生以上になると学校によってその回数は変化します。
全くゼロの高校も少なくないです。
子供たち自身の歯のケアに対する意識もまちまちですので、
本人とよく相談をしてみて下さい。
歯並びに不満のある方、虫歯が出来やすい方、誰しも悩みはあると思います。
優しく意識付するのも、歯科医の役割でありますから是非とも気軽に相談できる歯科医をお探し下さい。
何を求めるのか
幼少期より馴染みのある歯科医があると無いでは、お子様たちの意識も違ってきます。
思春期の多感な時期に気軽に相談出来ることが重要だと思います。
スキルがあるが機械的な医師。
痛みを抑えるために針なし麻酔を導入する医師。
患者様のために何が出来るか日々研究をしている医師。
あなたの近くにも優れた医師がいますので是非ご相談に行って下さい。
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先生からのメッセージ
10代は、虫歯も、親の管理から離れやすいので、むしばのリスクも高くなりやすいですが、歯肉炎が多くなります。
つまり、仕上げがなくなり、自己管理になります。
また、明らかに小学生以下よりも、中学生以後は、定期検診や予防の機会も減ります。
思春期で嫌がるのも関係あるかもしれません。また、劇的に来なくなるのが、高校生以上です。
医療費が3割になる事もあり、経済的な事も関係してます。
やはり、小さいうちに定期健診を身につけることは、虫歯、歯肉炎のリスクを減らし、
ブラッシングの意識も定着しやすいので、中学生以後も安心してみれるのが、我々歯科医師としての感覚ですね。
また、ホワイトニングに対する意識も上がって来ています。
是非、歯科医院で、適切な情報を得て、ホワイトニングしていただけると良いでしょう。
当院、歯科オーラルクリニックエクラでは、随時、ホワイトニングについてお悩み無料相談があるので、
是非、お悩みを解決できるようご利用頂けると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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当院では、歯の衛生管理についてのアドバイスや治療の相談を随時受けておりますので、
お気軽にお問い合わせください。
過去のブログもどうぞ参考にしてください。